朝一番に予約をとって、歯医者に乗り込みました。先生いわく、「抜くしかありませんねー」。
 先生の説明によれば、問題の歯はほぼ真横に向かって生えていた親不知で、下手に治療しようにも、そのためには相当深く削らなければいけないし、中途半端なことをして、治療のできない段階(妊娠後期および産後しばらくの間)で疼きだしたらそれこそ手の施しようがない、という由。
 診察台に設置された液晶画面ごしに、小型カメラで問題の歯を見せてもらいましたけど、それはそれはエグい代物がそこには映っていました。穴の直径は5ミリはあります。もう無茶苦茶ですよ。ああ。
 しかし抜歯となると麻酔を使わなければいけません。妊娠中に麻酔を使用しての治療となると、同意書にサインが必要なんだそうです。「いったん帰ってご主人と相談して、産科医の方とも話してきてください」。はあ。「それでできるだけ早く連絡ください」。はあ。
 医院を出るとその場で主人に電話しました。「抜くしかないってさ」「えーーー(相当ショックを受けている声)」「同意書がいるから相談して出直してこいってさ」「えーーー(すでに思考停止状態の声)」。
 帰宅後、ネットで検索して、妊娠中の歯科麻酔について調べました。使用されるのはキシロカインという局部麻酔剤。局部麻酔なのもあって、相当量を使用しない限り、安全とされているもののようです(無痛分娩で使用されるのも同じものだそうです)。むしろ危険視しなければいけないのは、術後に使用される(かもしれない)痛み止めや化膿止めの抗生物質で、これは催奇性がある(胎児に悪影響が出る)らしい。でもいろんな妊婦の投稿記事やそれに対する歯科医のコメントを読んでいると、上の親不知の抜歯というのはそういうものを必要とするほど大変ではないようです(下の親不知ほど大きくないから)。
 残る問題は、産科医に相談している暇がないということ、、、。うーん。
 結局、歯科医に電話して、「産科医の承諾を得なくても本人が同意書にサインをすればいいのか」について確認をし、明日朝一番の予約をとってしまいました。帰宅後、説明を受けた主人はいまだに「抜かなきゃだめなのーー、、、」と落ち込んだ様子でした。抜くのはわたしだってば!